ホステスが水商売に入るきっかけは数々あるけれど、玲花(仮名)の場合は借金を返済するためだった。店にもバンスをしていた。借金の理由は聞かなかったが、大抵は男関係だろう。
そんな彼女は、毎週、LOTOくじを買っていた。
「当たったらお礼するね!」「何のお礼だよ?」「いいの、お礼するんだから!」
やがて、借金もなくなり、今では夜の世界から抜け出した彼女だが、今はLOTOくじを買うかわりに競馬をやっている。
昔、私が馬券で儲かると、寿司の折り詰めを持って来て一緒に食べたりした影響だろうか?
劇作家でもあり、競馬評論家でもあった寺山修司は、著作『馬敗れて草原あり』のなかでこう言っている。
「競馬ファンは馬券を買っているのではなく、財布の底をはたいて自分自身を買っているのだ」
彼女も馬券を買うことで未来の自分を買っているのだろう。
かくいう私が、飲み屋に通うのも、財布の底をはたいて自分自身を買っているのかも知れない。
玲花「競馬だけど、ここんとこずっと荒れ過ぎで全然当たらないよぉ!」
人生で負けちゃいけない時は多々あるけれど、競馬で負けても、また来週頑張ればいいさ。
彼女とのつきあいはもう7年になる。一緒に競馬で大儲けして、目一杯飲み明かす日が来るのはいつになるのだろうか?
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